滞在棟3
ディスカッションスペースと
カプセルタイプの寝室を兼ね備えた宿泊施設
- 定員 35
-
宿泊部屋
35
カプセル
タイプ
1名/室 - シャワー室 5
- トイレ 5
延床面積385㎡、宿泊収容人数35名、2階に広々としたディスカッションスペースを、1階にカプセルタイプの寝室を兼ね備えた3棟目の宿泊施設です。ディスカッションスペースは3層に分かれ、そのどこにも壁は無く、多くの用途に対応が可能となっております。クッションに座り少人数で議論を進めたり、ボードを用いて大人数でプレゼンテーションを行ったりと、様々な形で学ぶことができる滞在棟3ではより多くの学びの形を実現することができるでしょう。

均質性の中に歪みを内包する
グリッドシステム
可変性と経済性を備えた一室空間について考える時、木造であれば均等グリッドをつくるところから設計がはじまるのが通例である。そうしてでき上がる空間の中に、場所ごとの性格の違いを生み出そうと試みる際、間仕切りや家具といった副次的な要素にそれを委ねるのではなく、グリッドのシステム自体に微小な方向性や性格の変化を持たせることができないだろうか。

私たちは「使い方を限定しない学びの場」という構想の下、敷地形状から導かれた緩やかに湾曲するグリッドを設定し、その交点に柱を置くことにした。わずかに湾曲する2m間隔のグリッドは、少しずつ異なる歪みを持つ単位空間をつくり出す。そのわずかに異なる性質を持った場の連続に加え、周囲の地形と連続するように床レベルを操作し、上階に外部広場と繋がるワークスペース、下階にベッドブースや水回りといった機能を納めた。

湾曲グリッドには幾何学上の調整を加え、構造材の接合部を数種類のパターンに統一することで、部材の均一性と施工の単純化を計った。さらに、柱の四面には溝と穴を設け、フレキシビリティとアダプタビリティを備えたグリッドシステムに、利用者が自ら空間をカスタマイズしていくための手掛かりとなるような、ディテールを与えた。
多様化したコンテクストやプログラムといった与件に過度に依存しない、自立する建築のシステムがそのままアピアランスとなる。建物内外の経験の繋がりを予見させ、学生の創作のよりどころとなる、そんな空間構成を目指した。(アーキスコープ+miCo.+POINT+Schenk Hattori+Sho Kurokawa architects)

設備詳細
- 寝具(マットレス、敷布団、掛布団、毛布、枕)
- ハンガー
- スリッパ
- 靴ベラ
- 座布団 35枚
- テトラ型座布団(デニム) 5個
- ブラックボード 2台
- プロジェクター 1台
- クイックルワイパー 3本
- 雑巾
- 懐中電灯 3個
- 掃除機 2台
- ゴミ袋(各サイズ予備)
- 冷蔵庫 2台
- 炊飯器 2台
- 電子レンジ 1台
- オーブントースター 1台
- ミキサー 1台
- 電気ポット 1台
- 調理器具、食器類(使い捨て用も有)
- 脱衣かご(各個室1個)
- 珪藻土バスマット(各個室1枚)
- 清掃用クリーナー、スポンジ
- ハンドソープ
※最新の定員数やより詳細な設備内容は、「施設予約」から先のβヴィレッジ予約システム「KEIO-SFC●BOOKING」(外部サイト)にてご確認ください。