滞在棟1 + DFF-W
SBCプロジェクトの幕開けとなる
最初に実現した滞在施設
- 定員 32
-
宿泊部屋
8
洋室8室
4名/室 洋室8室・4名/室 - シャワー室 6
-
トイレ
7
内多目的
トイレ1
延床面積315㎡、宿泊収容人数32名、SBCプロジェクトの幕開けとなる最初に実現した滞在施設です。広々とした日当たりの良い多目的スペースを建物の中心に据え、2段ベッドで4人が宿泊する8室の寝室は極力コンパクトなスペースとして設計されました。キッチン・トイレは本体建築に併設されていますが、シャワー室は独立した棟として屋外でも風呂が浴びられるスペースが確保されています。建物の裏表両サイドには縁側が設けられているなど、寝食を共にし、新しい学びの形を経験できる施設として機能しています。
βファクトリー(DFF-W: Digital Fabrication Factory-Wood)は、延床面積116㎡、木材加工に適したデジタルファブリケーション機材が設置された、SFCのものづくり拠点のひとつです。

木工工房を併設する、
学生が宿泊しながら学ぶ施設
群をつくる建築は、少なからず互いの影響を受けざるを得ない。まだ何もない約9,000m2の大地を眺めて、始まりの棟はどうあるべきかと考えた。計画当時に共通事項としてあったのは、低層木造とし、棟それぞれに特徴のある機能を付加するということであった。本棟では、後の計画を「つくるための場所をまずつくる」として、後にβファクトリーと名付けられた木工工房が、教育・宿泊のためのβ1(滞在棟1)に併設された。

βファクトリー(DFF-W:Digital Fabrication Factory-Wood)には、CNCミリングマシンやロボットアームといった大型のものを中心に様々な木材加工機器が設置されており、それらに対応するかたちで、さまざまな形状の加工品を組み立てできる広い作業場が内外に用意され、車両でのアクセスも可能となっている。本棟の施工にあたっても、建具の敷居や面材の一部、家具、サインなどが、移設前の木工機器を用いて学生たちの手によって加工され、使用されている。

β1では昼夜の建物の使われ方を考え、正方形の寝室を中庭やホワイエを挟みながら北側に組み合わせ、それらを南側の開けたワークスペースで繋ぐ構成とした。一方で、寝室はすべて引き戸によって開放できるつくりとし、ワークスペースは梁ごとに仕切って使うことも想定するなど、後に計画される建物の使われ方から受ける影響を反映できる余地も意識した。外観も、機能ごとの分棟となることを活かし、シンプルな構成の中にも異なる形状や素材を組み合わせて用いることで、まだ見ぬ建物たちとの間に小さな色や形の関係性が生まれていくような、複数の手がかりを埋め込むことを思いながら計画を行った。(川田太士)
引用文献『新建築 2021年4月号』133P
設備詳細
(1室)
- 寝具(マットレス、敷きパッド、掛け布団、枕)
- 2段ベッド 2台
- 個人用ロッカー 4台
- 延長コード
- 寝具(簡易ベッド、敷きパッド、掛け布団、枕)
- 個人用ロッカー 2台
- 救急箱
- プロジェクター 1台
- 冷蔵庫 2台
- 炊飯器 3台
- マイコンスープジャー 1台
- オーブンレンジ 1台
- 電気ポット 1台
- 調理器具、食器類
- 電気バケツ(ふきん用簡易洗濯機) 1台
- ウォーターサーバー 1台
- 洗剤、スポンジ、カウンタークロスBOX
- テーブルセット(8名用)2台
- テーブルセット(6名用)4台
- テーブルセット(2名用)4台
- ホワイトボード 2台
- スクリーン 1台
- 延長コード
- ワイヤレスアンプ 1台
- ワイヤレスマイク 2本
- リネン類予備
- 清掃用品予備
- 事務用品予備
- 脱衣かご(各個室1個)
- 清掃用クリーナー、スポンジ
- ハンドソープ
- 柄付きブラシ
- 洗浄クリーナー
- 掃除機(肩掛け1台、中型1台)
- 清掃用具(モップ、ホウキ、ちりとり)
- ゴミ袋(各サイズ予備)
- カサ立て
※最新の定員数やより詳細な設備内容は、「施設予約」から先のβヴィレッジ予約システム「KEIO-SFC●BOOKING」(外部サイト)にてご確認ください。